セキセイインコ(Budgerigar)は、オーストラリア原産の小型のインコです。
体重は30G(大きいものでは50G)程度です。砂漠で生活していたため昼間よりも朝や夕方で活動的になると言われています。
⚪︎元々は黄色の鳥でしたが、変異によって黄色の色素が抜けた青色の鳥もポピュラーになりました。
⚪︎大人になると、蝋膜(ろうまく)というくちばし根元の柔らかい皮が、オスは青色(ハルクインやルチノーではピンク)の、メスは褐色になるのでこれで性別を判定します。
⚪︎スペースが許す限り、できるだけ大きな箱型のステンレス製ケージで飼育しましょう。
→小さなケージは様々な病気(特に尾羽の疾患)や異常行動の原因となります。また掃除がしずらく不衛生になります。
→吊り下げ式のケージ、丸いケージなども小さなものが多いのであまり推奨できません。
→遊び場や止まり木(複数種類)などを作ってあげるとなおおすすめです。
⚪︎人のいる場所で一部を壁につけて飼育しましょう。できれば多頭飼いがおすすめです。
→居間など人がよく立ち入る場所の方が社会性が身につきます。
→警戒心が強いので、ケージを壁に一面もしくは二面つけてあげると安心します。
窓の隣でも構いません。
→群れで生活しているので、多頭飼いの方がインコにとっても安心です。
⚪︎昼間は明るい光がたくさん入るようにします。夜はしっかり減光しましょう。
温度は20度から30度程度まで許容できます。
→安定した光は生殖器疾患を防ぎます。
→薄暗い光では鳥はよく見えません。
→体調不良の時は30度近く、あるいはそれ以上まで加温してあげる必要があります。
⚪︎鳥は室内の有害物質に人以上に敏感です。
→テフロン加工の加熱、塩素系洗剤、タバコ、殺虫剤、アロマキャンドル、蚊取り線香などは鳥の前では特に禁忌です。
→金属コードなどで遊んで重金属中毒(鉛、亜鉛など)を起こすことがあるので誤ってケージに入れないようにしましょう。
⚪︎1日に必要な75%程度の栄養量をペレットで与えることがおすすめです。
→種子・ナッツを好みますが、ビタミンAや抗酸化物質の栄養不足を引き起こすため制限が必要です。
→おやつとして適当なもの:
①人参、サツマイモ、かぼちゃ(ビタミンA多い)
②ベリー、ざくろ、イチジク、キウイ、マンゴー
③クルミ、ゴマ、茹でたまご(タンパク質、ゴマ、ω脂肪酸)
④大麦などの穀類(ビタミンB多い)
⚪︎あげてはいけないもの
→アボガド(ペルシンという心臓、肺に障害を起こす猛毒の物質が含まれています)
→色の黒く変色したナッツ、とうもろこしなど(有害なカビが繁殖していることがあります)
→チョコレート
→塩
→アルコール
→カフェイン
⚪︎水はウォーターボトルでの給水がおすすめです。
→お皿型容器では数時間で菌が繁殖してしまいますが、ウォーターボトルは4日間衛生です。
⚪︎鳥は体調不良を隠す動物です。
→昼間寝ている、猫背の姿勢、膨羽(体温を保持しようと、羽を膨らませて顔を埋める)などの状態は重篤な症状のことが多いのですぐに治療が必要です。
→特に尾羽を小刻みに上下したり、軽く弾むように動かす時は呼吸状態の悪化を疑います。
⚪︎くちばしの色、質を見ると病気の判断ができることがあります。
→過伸長(肝臓不全、アミノ酸欠乏、PBFD-オウム類嘴羽毛病、疥癬など)
⚪︎1日1回、体重を計ることがおすすめです。
→5%以上の体重減少がある場合は早めに動物病院への受診をお勧めします。