○1-6歳の屋外飼育のネコでうつりやすい病気です(屋外飼育での感染率は12.1%)。
○毛づくろいや共同の飲食で唾液や鼻水が接触することで感染すると考えられています。また母子の産道、乳汁での感染(垂直感染)もあります。
○成猫で感染した場合はウイルスを排除できる場合もありますが、幼猫の場合は持続感染となり、多くはウイルスによる免疫不全、リンパ腫、白血病、骨髄異形成症候群、赤芽球癆(せきがきゅうろう)などの病気を起こし4年以内に死亡します。
○4種類のサブタイプが存在します。
-FeLV-A (外来性FeLV)
FeLV-Aのみが単独で猫同士の感染が可能です。
免疫不全、血球減少症、リンパ系腫瘍、白血病を発症します。
-FeLV-B (FeLV-Aと内在性のFeLVとの組み換えで発症)
血球減少症、リンパ系腫瘍を発症します。
-FeLV-C
血球減少症を発症します。
-FeLV-T
免疫不全を発症します。
○血液から感染の有無を判定するキットが発売されています(FeLV抗原検査)。
※感染初期(4-6週)は検出されないことがあります。
※陽性(+)と出ても、約1ヵ月後には陰性となる場合もあります(感染後4ヵ月までは陰性になる可能性がある)。
上記の場合、間隔を空けての再検査が必要です。
○持続感染となった場合、予後は不良なので注意が必要です。
①予防:感染は混合ワクチンで防ぐことができます(有効率は80-90%程度と言われています)。
②治療:感染してしまった場合、インターフェロン療法で陰性に転ずることがあります。
【インターフェロン療法】
ネコインターフェロンω(=インターキャット)を5日間連続で注射し、以後2週後、2月後に同様の注射を繰り返します。
残念ながら、持続感染が成立した猫白血病ウイルスに効果がある可能性があるのはインターキャットのみと考えられています。。