○肝臓の隣にある袋状の構造をした胆嚢で起きる病気です。
○胆嚢の中の消化酵素を含んだ胆汁が変性を起こし、ゼリー状に変化して閉塞を起こします。
○多くは無症状ですが、進行すると突然嘔吐、元気食欲消失、発熱、腹部疼痛、黄疸などの症状が出ることがあります。
○閉塞が続いたり、胆嚢が破裂すると胆汁性腹膜炎をおこし死亡することもあります。
エコー検査:
□ 胆嚢内壁に付着したゼリー状の物質(ムチン)を検出します。
□ ゼリー状ムチンは症状の進行によって以下に変化します。
無構造型→星型→放射型→キウイフルーツ型
□ 胆嚢壁の連続性の消失
血液検査:
□ 各種肝酵素の異常
○ALP・GGT(胆管系酵素)上昇
○ALT・AST(肝酵素)上昇
○総胆汁酸(ビリルビン)値の上昇
□白血球・CRP値の上昇
経過観察では胆嚢破裂や胆管閉塞での急変の恐れがあるため、多くの場合胆嚢摘出手術が必要となります。
但し、手術はリスクも伴います。
文献により21.7%~31.8%の周術期の死亡が報告されています。